とまにちは、とまとま(@toma_moneykatsu)です。
投資界隈で人気のある”レバナス”ですが、
SOMPOアセットマネジメント株式会社からもレバナスが出ていることをご存じでしょうか。
その名も
” SOMPOスイッチ NASDAQ100 レバレッジ2.5倍 ”
ん?スイッチ?なにそれ?おいしいの?
そう思った人がいると思います。
ここではSOMPOスイッチ(以降SOMPOレバナスと表現します)に関する疑問
例えば、
『SOMPOレバナスってどういう特徴があるの?』
『SOMPOレバナスのメリットデメリットを知りたい!』
これらについて解説していきたいと思います。
- 商品の詳細(スイッチなど)
- SOMPOレバナスの特徴
- メリットデメリット
ぜひ最後まで見ていってください。
SOMPOレバナスはあり?
まず結論から申し上げます。
SOMPOレバナスは投資先として、”あり”なのか”なし”なのか、
それは、その人の性格によると思います。
この商品の特徴であるリスク回避の商品設計となっており、この商品特有のメリット・デメリットが存在します。
それをどう考えるかによると思います。
私が調査した結果、SOMPOレバナスは以下のような人におすすめしたいと思います。
- 相場の流れを掴めないけど、とにかくレバナスに投資したい人
- 下落リスクに備えたい人
なぜこのような人におすすめするのか、以下に解説していきます。
SOMPOスイッチ NASDAQ100 レバレッジ2.5倍について
SOMPOアセットマネジメント株式会社が2022年5月9日に設定したアクティブ運用の投資信託になります。
商品名にもなっている”スイッチ”ですが、
”スイッチ”ってなんだろう?
そう思う方、いらっしゃいませんか。
この商品がどのようなものなのか、目論見書を確認してみると、以下のように記載されていました。
平常時はNASDAQ100指数に2.5倍程度のレバレッジをかけたリターンの獲得を目指す
一方で、市場下落が予想される局面では機動的にNASDAQ100指数のポジションを解消
することで下落の影響を抑える運用を行う戦略です。(引用元:目論見書)
この商品のポイントは2つ!
- 2.5倍のレバレッジがかかっている
- 下落局面では価格が下落しない
つまり、上昇時は2.5倍のスピードで増え、下落局面では価格が下がらないということです。
下落局面ではポジションをゼロにし、上昇局面ではポジションをとる。
この機動的にポジションを変更することを”スイッチ”と表現しているようです。
まさに夢のような商品なのですが、ここまでくると、怪しく思いませんか?
そもそも何を基準にポジションを調整しているのでしょうか。
なにを基準にポジションを落とすのか?
モルガン・スタンレーが開発した投資環境局面を判断するチェスシグナルというシグナルを目安に、ポジションを決定しています。
チェスシグナルは具体的に2種類のシグナルで構成されております。
- 信用スプレッド
- 株式オプション(ボラティリティ等)
いずれか1つでもシグナルが点灯すると、ポジションをゼロにして、値動きが無くなります。
実際の値動きを確認すると、2022年6月~7月、2022年9月~11月の期間は、値動きがないことがわかります。
このように、ポジションをゼロにして、下落リスクに備えるのが、この商品の最大の特徴です。
なお、チェスシグナルに使われている”信用スプレッド”と”株式オプション”の解説については、以下のサイトをご確認ください。
SOMPOレバナスのパフォーマンス
SOMPOアセットマネジメントがSOMPOレバナスを過去の相場に当てはめてシミュレーションしているのですが、その結果2.5倍レバナスと比較して良好なパフォーマンスであることが示されています。
以下のグラフが2.5倍レバナスとSOMPOレバナスを比較したものです。
2007年1月末を基準として比較すると、2022年では大きな差が生まれていることが分かります。
このグラフでは分かりにくいので、片対数グラフで見てみると以下のようになります。
特に2008~2009年のリーマンショック時に、顕著に差が表れていることがわかりますね。
2.5倍レバナス(緑の線)が大きく下落していますが、SOMPOレバナス(青の線)は価格が変動せず、暴落を回避できていることが分かります。
SOMPOレバナスはこのような暴落をいち早く察知することで、他の商品と差をつけることができます。
SOMPOレバナスのメリット
SOMPOレバナスのメリットは、以下が挙げられます。
- 大きい利益が得られる
- 為替変動による利益を得られる
- 下落局面時は基準価格が下がらない
- 信託手数料が低い
順番に解説していきます。
①大きい利益が得られる
通常のNASDAQ100に2.5倍のレバレッジがかかっているので、
上昇する際に、大きな利益を得ることができます。
2020年~2021年の大規模金融緩和局面では、ナスダックはダウやS&P500に比べて大きく上昇し、それにレバレッジかけた商品は、大きくプラスとなりました。
このような波に乗れば、大きな利益を得ることができます。
②為替変動による利益を得られる
この商品は為替ヘッジ無しとなっているので、為替変動の影響を受けます。
一般的に知られている大和レバナスやAUレバナス、楽天レバナスは、為替ヘッジありとなっているので、為替変動があっても評価額には影響しません。
そういう意味では”レバナス+為替”という他の商品にはない武器がこの商品の魅力でもあります。
つまり、円安にふれると評価額が上昇します。
なお、為替の影響を受けると説明しておりますが、担保付スワップ取引によりある程度影響を抑えていますので、円安・円高による影響は限定的となります。
③下落局面時は基準価格が下がらない
すでに説明していますが、下落局面時には基準価格が下がらない商品設計となっています。
通常のレバナスは、下落するとものすごいスピードで評価額が減ってしまうので、動揺して利益を確定させたくなります。
しかし、この商品であれば、下落局面でも価格が変化しないので、心理的負担は少なく、安心して保有することができます。
④信託手数料が低い
他のレバナス商品と比較して、信託手数料が低いです。
以下に各種レバナスの信託手数料をまとめてみました。
こうしてみると、auレバナスの次に信託手数料が低く抑えられていることが分かります。
2.5倍のレバレッジがかかっていますが、他の2倍商品よりも信託手数料が低いことが分かります。
投資信託を長く運用する場合、手数料のように継続的にかかるコストは、ボディーブローのように効いてきますので、できるだけ低く抑えたいですよね。
それを踏まえると、SOMPOレバナスの魅力的な水準と言えます。
SOMPOレバナスのデメリット
SOMPOレバナスのデメリットは、以下が挙げられます。
- 大損する可能性がある
- 為替変動による損がある
- 減価する
- 下落局面での急騰・急落の波に乗れない
順番に解説していきます。
①大損する可能性がある
2.5倍のレバレッジがかかっているので、大きな利益を得ることができれば、大きな損となってしまうこともあります。
リスクを認識したうえで、投資するようにしましょう。
②為替変動による損がある
円安で評価額が上昇することもあれば、円高で評価額が下落することもあります。
ただ、前述したように担保付スワップ取引をしているので、円高による下落の影響は限定的となります。
③減価する
レバレッジ商品の特徴でもありますが、2日以上離れていると2.5倍にはなりません。
なので、長期保有をすると徐々に下落していく特性があります。
減価に関しては、以下の記事にてわかりやすく解説されていましたので、リンクを貼り付けておきます。
しっかり把握しておきたい部分ですね。
④下落局面での急騰の波に乗れない
下落相場で価格が一定になるので、急騰してもその恩恵を受けることができません。
下落局面では、空売りの買戻しや押し目買いが入り、どこかで急騰することがあります。
このタイミングで価格が変わらないと、この急騰の恩恵を受けることができず、通常のレバナスよりも悪いパフォーマンスになってしまうことがあります。
以下は、NASDAQ100指数(緑の線)とSOMPOレバナス(青の線)を比較したグラフです。
NASDAQ100指数は2022年6月から徐々に上昇していますが、SOMPOレバナスは価格変動しておらず、指数に負けていることが分かります。
このように下落局面では、必ずしも通常のレバナスに有利であるとは言えません。
SOMPOレバナスの特徴まとめ
以上を踏まえた上で、SOMPOレバナスの特徴について、以下にまとめてみました。
- 2.5倍のレバレッジがかかっている
- 下落局面では基準価格が低下しない
- 為替の影響をある程度受ける
- 減価する
- ほかのレバナスと比べて信託手数料が低い
まとめ
SOMPOレバナスについて解説していきました。
非常に変わった商品設計となっておりますが、他のレバナスにはないメリットがあります。
投資を検討される際は、特徴を理解した上で行ってください。
さいごに、本ブログでは他の投資信託についても解説を行っています。
もしよろしければ、そちらもご覧いただけると幸いです。
コメント