今回は「非鉄金属」について解説します。
非鉄金属株は、銅やアルミニウム、金、銀など、鉄以外の金属を生産、販売する業種になります。
非鉄金属は生活に欠かせないものであり、あらゆる製品に使用されています。半導体や
今回も、非鉄金属株に影響を及ぼしそうな指標や、特徴、強みについて、解説していきたいと思います。
非鉄金属とは
非鉄金属とは、文字通り「鉄」以外の金属のことを指します。
具体的には、金、銀、銅、アルミニウム、鉛、ニッケルなど挙げればきりがないほど、沢山の種類がありますが、総生産量で見たとき、鉄鋼に比べて微々たるものです。
非鉄金属業は、鉱山にて鉱物を採掘し、それらを製錬して、純度の高い金属や非金属を販売することで収益を上げております。
非鉄金属の特徴や強みについて
ここからは非鉄金属株の特徴や強み、確認しておきたい指標について、解説していきたいと思います。
非鉄金属は川上産業

非鉄金属は一般的に川上産業と言われています。
物流の流れを川で例えた場合、製品は素材→製造→卸売→小売という流れで消費者に渡りますが、素材や製造など川の上流にあたる部分を川上産業と呼びます。
非鉄金属はこの中で「素材」に該当します。
川上産業は、インフレの恩恵を受けやすい産業であり、インフレ局面では収益性が増加しやすいという特徴があります。
したがって、物流面においては非常に不利になります。
中国経済を確認しよう

非鉄金属へ投資する際は中国の景気を気にしておく必要があります。
以下のグラフは、世界の電気銅需要見通しを表しております。
ご確認いただくと、世界の半分以上を中国が占めていることが分かります。
以下グラフから読み取れることは、
中国経済が堅調ですと、売上も増えますので、株価の上昇が期待できます。
その逆で、中国経済が減速すると、売上が減りますので、株価の下落が想定されます。
いずれにせよ、非鉄金属へ投資する際は、中国の景気を気にしておく必要がありそうです。

円安時にメリット
非鉄金属において、円安時はプラスに、円高時はマイナスに作用しやすいです。
日本は資源に乏しい国であり、鉱物採掘や油田開発は基本的には海外で行います。
そのため、海外で採掘した鉱物や石油を日本へ輸入する際に、円安効果で収益が増加するので、プラスに働きます。
逆に、円高が進むと収益が減少してしまいますので、マイナスに働きます。

インフレに強い

インフレでは、金属、非金属、穀物などのコモディティ価格が上昇します。
そうなると販売価格が上昇し、その分収益が増加しますので、株価が上がりやすいということになります。
取扱商品価格を確認しよう
原材料価格によって、利益が変動しますので、各社が扱う商品の価格推移を確認しておく方がよいでしょう。
以下のサイトで、各商品の価格推移をまとめてくれています。
必要でしたら、以下サイトからご確認ください。
実は高配当が多い

非鉄金属は高配当株が多いことが特徴です。
非鉄金属は低PER銘柄が多いことが特徴です。それゆえに、配当利回りが高くなりやすいです。
非鉄金属の代表銘柄の配当利回りをまとめました。
見て頂きますと、どの銘柄の配当利回りはプライム市場上場企業の平均を大きく上回っております。
また、平均的にPERが低いことから、金利上昇局面に強いのが特徴です。
まとめ
今回は「非鉄金属」について解説しました。
ここで改めて、本記事の内容を以下にまとめましたので、ご確認ください。
- 川上産業
- インフレに強い
- 中国景気を確認
- 円安時にメリット
- 非鉄系のコモディティ価格を確認
- 低PER⇒金利上昇に強い
- 高配当株
このところ、中国の経済指標が悪化しつつあり、景気減速が懸念されております。
また、世界的にインフレが進行し、世界各国が利上げを進めております。
非鉄金属には、追い風、向かい風とそれぞれありますが、あらゆる情報を精査した上で、投資判断していただければと思います。
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